「傾聴の基本」を読んだ

2021-11-08 公開
(2022-12-30 更新)

「心理的安全性のつくりかた」ぶりに紙の本を読んだ。たまには紙も良いなと思った。

傾聴の基本

読んだ理由

  • なぜ傾聴することが良いか理論を知りたかった
  • 心理学博士の著書が読みたかった
  • 対話やカウンセリングの基礎を学びたかった

何が書いてあるか

  • 人間の心の成り立ちと4つの衝動
  • 傾聴に必要な聴き手の特徴
  • 傾聴の仕方

感想

よく「話し上手は聞き上手」と言うが、それって何故だろう?と疑問に思ったのが本書を読むきっかけだった。

以前、「人は話し方が9割」という本を読んだことがあり、聞き上手になるためのテクニックは書いてあったが、なぜその必要があるかの理論があまり書かれていなかった記憶がある。(書いてあったら申し訳ない)

テクニック本を読んでもふーん、で終わってしまいがちなので、学問として学びたいと思い、心理学博士や、心理学の専門家が書いた本を探していたら書店でたまたま本書と出会った。

本書によれば、人間には次のような4つの衝動があるという。

  1. 自己実現を求める衝動
  2. 無条件の愛を求める衝動
  3. 自分を表現したいと求める衝動
  4. 変わりたくない衝動

また、傾聴は2.の「無条件の愛を求める衝動」を高く満たす人間関係を提供する営みである、としている。
この衝動を満たすことにより、話し手自身の心の自己治癒力を高め、自発的に自己実現に向かうように促すことができるという。
つまり、傾聴は聴き手が話し手を変えるというよりは、話し手本人が自発的に変化するきっかけを生み出すものだった。

そういう意味で聴くことが大切である、というのが理解できた。
次はもう少し掘り下げた学術的な文章などを読んで、さらに理解を深めたい。
軽く調べてみた限り、マズローの自己実現理論などが近いのかなという気がした。

おわりに

正論パンチと「べき論」はやめよう。