2022年の振り返り

2022-12-30 公開
(2023-01-02 更新)

気づいたら2022年も終わるので、一年を振り返ろう。

仕事

2021年の12月に転職したので2022年は転職してほぼ丸1年目だった。ちょうどいいので何をやったか思い出しながら書いてみる。

コンテンツ検索

入社してまず担当したのがCMSのコンテンツ検索機能だった。CMSにどんなコンテンツがあるか覚えるのにちょうどいい機能だったが、コンテンツ種別ごとに内部の細かい設定値がバラバラだったり、状態管理のStoreの全貌を掴むまでが結構大変だった。ただこれを入社直後に実装したことによりプロダクトの全体感が見えたり、社内でCMSを使ってアプリをデザインしたりディレクションする部署からめちゃくちゃ感謝されたので、めちゃくちゃやってよかったと思う。(ここで味を占めたとも言える。)

TypeScript化

次にやったのがCMSのTypeScript化だった。これについて記事を投稿していないのがもったいない気がしてきた。弊社のCMSはNuxt.jsを使っており、Vuex StoreのみTypeScript化されているのだが、VueテンプレートについてはJavaScriptだった。VuexもTSとはいいつつも独自の型定義だったので、いい感じにするべくTyped-vuexを取り入れたり、VueテンプレートもVue.extend()でTS化した。手動で頑張って実装していたら、先輩社員がTSのCompiler APIを使って自動化スクリプトのプロトを作ってくれて(クソお世話になりました。)、作業効率が爆上がりした。そこで初めてAST(抽象構文木)を知り、Compiler APIを学んでスクリプトをカスタムしてもっと簡単に自動でTS移行できるようにした。ここで自動化の偉大さを知った。もはや何でも自動化したい。スクリプトで自動化したものの、一部はおててを動かして型を補完したりランタイム側の挙動を変える必要もあった関係で、QAを通す必要があり、QAコストが逼迫されてしまう背景もあったので、残念ながら完全移行はまだできていない。

デザインシステムの構築

その次はデザインシステムの構築で、初めてStorybookを作った。共通のコンポーネントはあったのだが、Figmaのデザインと揃ってなかったり、良くも悪くもいろいろできてしまう作りになっていたので、デザインシステムとして切り出して、デザインと実装を揃えて誰が実装しても同じデザイン、同じふるまいをするようにデザインシステムの構築をスタートした。ここではアクセシビリティの知見を学んだ。WAI-ARIAとかさっぱりわからなかったが、キーボードで操作しやすく実装したり、VoiceOverで動かしてみたり、Chromeのアクセシビリティツリーの見方も覚え、最低限は意識できるようになった。これでようやくフロントエンドエンジニアを名乗れるくらいにはなったと思う。(まだまだ旅は始まったばかり。)
作り始めたはいいものの、結局既存の共通コンポーネント置き換えで諸々のコストがかかってくるので、これも地道に作りながら出来る範囲で置き換える、といった具合で来年も継続予定。

WebViewとの出会い

2022年後半は一生WebViewと向き合っていた。CMSというコンフォートゾーンを飛び出し、WebViewという新たな領域に踏み込んだはいいが、この時期のSlackの自分のtimesチャンネルはちょっと荒んでいた。(ごめんなさい。)同じWebの技術を使えるもの、くらいの認識だったが、ネイティブアプリ側の実装でちょっとでも弄られている挙動があるとそれだけで???になる。アプリ側はさっぱりだったので、アプリチームには死ぬほど助けられた。本当にありがとうございます。
負債と格闘し敗北してインシデントを起こしたり、新しい基盤を作り始めたり、開発スタイルを見直して再構築したり、刺激的な半年になった。コンフォートゾーンは定期的に飛び出していかねばと実感した。常に自分を俯瞰的に見て、適度な刺激を与えてやる必要がある。

雑談会と輪読会

さて、ここまで仕事で取り組んだ開発周りの話をしてきたが、業務外の取り組みで自発的に主催した会を振り返る。

人と喋るのが大好きなので、色んな人と話をするべくDiscordを使って社内でランチ雑談会をやり始めた。これは誰に言われたわけでもなく、ただ自分が誰かと喋りたいというだけで始めた。Zoomだとミーティングに入るまで誰がいるか見えにくいが、Discordは外からボイスチャンネルの様子が見えるので、気楽に入れると思って使っていた。
毎回ゲストを呼んで、自分とゲストとその時来れる人たちみんなで話しましょう、という形で始めたが、最終的にはラジオ形式で自分とゲストが1on1で話すのを参加者が聞くという形になっていた。隔週開催で10回まで開催し、多いときは2−30人くらい居たので、雑談するだけのはずがめちゃくちゃ緊張した。喋るのもっとうまくなろうと思った。ちゃんと調査していないが、それなりに参加者がいて自由に参加してくれていたのもあり、ゲストの人となりが視聴者に伝わって、それがきっかけで社内の交流が増えていたら何より。

もう一つの輪読会は、「みんなで本読んだら楽しいんじゃね?」というあまりに軽いノリで同い年の同僚と立ち上げた会だが、本の内容と会社を照らし合わせていろんな議論ができ、それが部署をまたいでできたのがとても良かった。「心理的安全性のつくりかた」と「チームトポロジー」という本を輪読したが、どちらの本も新しい知見を参加者と一緒に得られたので、一人で読むのとは違った味わい方ができた。

Yappli Summit 2022の登壇

最後は10月に開催されたYappli Summit 2022の登壇。社員から何名かが登壇してセッションのうち数分を話した。入社して1年に満たない自分でも登壇する機会が貰えて嬉しい限りだった、いい会社だ。セッション中は困ったらカンペが見れると思っていたが、舞台セットの関係上全く見れず、そらで話す必要があった。喋るのは好きだが緊張しいで本番に弱いタイプなので、2週間くらいからずっとコツコツ練習していた。当日は一言一句完全に覚えて望んだが、今ではもうすっかり忘れてしまった。オフラインで大勢の前で登壇する経験はなかなかできないので、今後も機会があれば是非やりたい。

プライベート

仕事はもりだくさんで、一方のプライベートはどうかと言うと、こちらも充実していた。仕事の延長っぽいことから話していこう。

コミュニケーションに気をつけ始めてちょっと経つ

おしゃべりは昔から大好きなのだが、2020年末くらいにプライベートで色々あって(フラれた。)から自分のコミュニケーションの問題点と向き合っていた。このブログでも何冊か読んだ本の書評というか感想を書いていたが、そんな感じでコミュニケーション関連の本を読んだり、人と話すときに気をつけながら話していたのだが、少しは成長したと思いたい。今でもついつい聞くより話す方が優先してしまうのだが、それでも以前よりは相手の話に耳を傾ける回数は増え、自分の気持ちや考えを押し付ける頻度は減ったと思う。ものの見方が少しだけ広がったと思う。まだ読了していないが、エンジニアリングマネージャーのしごとの中でこんな言葉があった。

コミュニケーションにおける唯一最大の問題は、コミュニケーションできたという幻想だ

これはジョージ・バーナード・ショーというアイルランド出身の劇作家、劇評家、音楽評論家、政治家、教育家(長い)の言葉らしい。この言葉の本質とは違うことだが、プロカウンセラーの聞く技術という本を読んだあたりだろうか、聞くことの重要性を理解した私は、実際には相手の話を”よく聞くこと”はできていなかった。知識を学び、誰かにこの知識を披露することで自分は聞くことの重要性を理解し、聞く力を身に着けていると思い込んでいた。つまり、コミュニケーションができるという幻想を持っていた。この頃の私と話していた人からすると、コミュニケーションの勉強しているアピールをしていた印象があるかもしれない。(無論、今もそうかもしれない。)話を戻そう。この言葉のわたしの解釈は、「人が誰かと意思の疎通ができた」と思う時、それは相手と本当に意思の疎通ができているかはわからないのに、「できたと思い込んでしまうこと」だと思った。相手と意思の疎通を取る前に、そもそも相手の話を聞けない自分は、やらないといけないことが2つもあった。1. 相手の話をよく聞き、2. 相手の考えを正しく理解する。ここまでできて初めて、コミュニケーションできた、という幻想と戦うことができる。仕事でも日常でもなんでもそうだが、この幻想があることは常に意識しておきたい。何がいいたいかと言うと、コミュニケーションはめちゃくちゃ難しい。

キャンプデビュー

ここからは楽しい楽しい趣味の話をしよう。

2021年の10月末から茨城の牛久に引っ越して、程よい田舎の暮らしを満喫しているのだが、地元のふるさと納税の返礼品でコンパクトな焚き火台をもらってキャンプを始めた。なぜ始めたかといえば、半分くらいはゆるキャンの影響だ。もちろん夏ではなく秋冬のキャンプがメインになるのだが(ハイシーズンの人の多さと虫を避けるため)、近所に2つもキャンプ場があるのでそこで日帰りのデイキャンプからほそぼそと始めた。それから少しずつキャンプギアを増やしながら泊まりでキャンプをしたり、少し遠出もした。冬も終わりかけの2月末、河津桜という2月に咲く桜で有名な伊豆の河津町にある、伊豆キャンパーズヴィレッジで桜と星空を見上げながらキャンプをした。直近だと地元に本社を構えるSnow peakのHEADQUARTERS Campfieldにも足を運んだ。キャンプ場にサウナ付きスパが併設されており最高だった。ナイスサウナ!

桜と星空と愛車 伊豆キャンパーズヴィレッジにて

コーヒーにそれなりにハマる

キャンプとかサウナの話をしてからコーヒーというと、なんともミーハーな感じがしてならないが気にしないでおこう。もともとコーヒーは仕事の眠気覚ましとしてペットボトルのコーヒーを味もわからずに飲んでいたのだが、自宅で過ごす時間が増え、スーパーでドリップバッグを買って飲むようになっていたのが2021年だった。2021年末くらいにミルを買い、スタバやカルディ、近所のコーヒー屋さんで豆を買うようになった。それからスタバのTOKYOローストにハマったり、ものがたりコーヒーという定期便を始めたり、Hanako 6月号を読んで淹れ方を工夫しだした。このときすでにペーパーフィルターとステンレスフィルター、フレンチプレスで淹れて飲んでいたと思う。淹れ方によってコーヒーの味がこんなにも違うのかと驚いたのが記憶に新しい。他にも東京近郊のコーヒー屋さんを巡ったり、それっぽくコーヒーを楽しみだしたのが2022年だったと思う。

ものがたり珈琲のコーヒーと小説

部屋に写真を飾った

2018年にデジタル一眼を買い、買いたての頃はもりもり写真を撮っていたが、いいとこTwitterとInstagramにアップする程度だった。今となっては、カメラを持ち運ぶのは重いし面倒だしスマホでいいじゃんとまでなってしまったのだが、今年になって小さなレンズを買ったり、Rollei B35という小さなフィルムカメラを買って、再びほそぼそと写真を撮るようになった。会社の同僚と写真を撮りに行ったり、写真展にフラッと寄ってみたり、そんなこんなでたまたまいい写真が撮れたのでフジカラーで印刷して部屋に飾ってみた。

ひたち海浜公園で撮ったキバナコスモスを壁にかけた写真

初めてにしてはいい感じだと思う。飾り始めたのは晩秋なのでコスモスはギリギリ季節感があるが、流石に年の瀬ともなると冬らしい写真が欲しくなる。必ずしも直近の写真である必要はないので、過去の写真でお茶を濁して来年の自分に期待したい。

おわりに

書き始めはこんなボリュームになると思わなかったが、それだけ充実していたのだと思う。いい一年だった。

最後に今年行った場所をGoogleマップのタイムライン機能で見てみた。自分の行き先はすべてGoogleに把握されている。今年はそこまで遠くには行かなかった。来年はどこへ行こうか。 2022年のGoogleマップ タイムライン