「モンク思考」を読んだ
9月になった途端涼しくなって最高だった。 そのせいか、本を読むペースも上がり月の半分で1冊読み終えた。もう1冊くらい読みたい。
さて、今月の前半はモンク思考を読んだ。
読んだ理由
「心理的安全性のつくりかた」に マインドフルネス というワードがあり、そのときはよく理解できなかったのだが、たまたま読んだ東洋経済オンラインの記事で、この本とマインドフルネスというワードが一緒に紹介されていたので買ってみた。
ちなみに、英語版はモンク思考というタイトルと著者の顔写真しかないシンプルな表紙だった。
何が書いてあるか
- 価値観や感情、行動と向き合い、本当の自分を見つけること
- 本当の自分知り、自分を成長させるための考え方
- 他者のために生き、自分の人生を幸福にする生き方
感想
本書のタイトルの通り、僧侶の考え方について書かれており、それを現代社会で生活しながら実践できるレベルにうまく落とし込まれていた。
少々語弊があるかもしれないが、自分は今まで宗教に基づくような考え方をほとんど学ばずに生きてきたため、非常に新鮮だった。
心理的安全性のつくりかたではチームや組織レベルでの心理や行動について学んだが、本書では個人の心や行動と向き合い、本当の自分を見つけ、人生をどのように歩むべきかを学んだ。
特に本書の中盤では、自分の心の中のエゴに向き合うことについて書かれていたが、ここが最も刺さった。
現代のSNSでは相手を落として自分の位置を高めるマウンティングや、必要以上に他人の注目を集め承認欲求を満たす、なんてことが平然と横行している。
それらは自分をよりよくするものではなく、よりよく見せるものであり、いわば仮面だ。本書ではそんなエゴの仮面についてこう書かれている。
きみがエゴを壊さずにいれば、いずれはエゴが、きみの代わりに人生を壊すだろう。
そんなエゴの仮面をかぶった自分と向き合い、自分を成長させるためには謙虚さが重要だ。
自分が今まで得たものや成し遂げたことは、すべて誰かが自分に与えてくれたものであり、それに感謝することで、謙虚さを忘れずにいられる。
今の自分にはそういった考えが足りておらず、どうしたら謙虚でいられるかを考えていた自分に刺さった要因だ。
この本を読んでから、今まで以上に自分と向き合うようになり、自分と対話することが増えた。
これが、すぐにいい成果を生み出すかはわからないが、著者のおかげで少なくとも本書を読む前の自分より成長できたように感じる。
おわりに
本書内で登場したインド哲学や仏教は、エンジニアリング組織論への招待のアジャイルの歴史でも登場していたため、少し興味が湧いた。 出家するつもりも高価な壺を売るつもりもないが、宗教や哲学についても学びたい。